君の膵臓をたべたい

大学生になってから読んだ本の中で、特に心に残ってるもののひとつに、住野よるの「君の膵臓をたべたい」がある。

当時話題になっていたからなんとなく買ったんだけど、最後の方はもう、車の教習所の帰りのバスの中でこらえきれずに泣きながら読んだ記憶がある。

あの話のすごいところは、主人公の女の子は「最後死ぬんだろうな」と最初からわかってはいて、そして実際に死ぬんだけど、その原因が衝撃的なところだ。衝撃的であっけにとられるんだけど、そうだよね、そりゃありえるよね、と思えるところだ。

物心ついた時から、道徳の授業やなんかでもその他の場面でも、「命を大切に」だの「今この瞬間を大切に」とか言われてきてるけど、命に限りがあっていつ消えるかわからないという事実を、ここまで押しつけがましくなく、かつショッキングな形で気づかされる話はそうないと思う。

まだ読んだことのない人は、ぜひ読んでみてほしい。

実写化された映画もけっこうよかった。浜辺美波可愛いし、北村匠海もうまいなと思った。

そして主題歌はミスターチルドレンだから、これも安定の良さ。

病気の女の子を主人公にした映画や漫画は基本あまり好きじゃないし、そういう人は私以外にも結構いると思うけど、この作品はひと味ちがうから、おすすめ。