承認欲求
一年に二回ある大きな演奏会が終わって、言葉通り燃え尽きた。
私としてはすごく大変で、係の仕事も、自分の曲も、けっこういっぱいっぱいだった。ほとんど強制という形で有志曲にも出ることになって、その練習もしなきゃいけなくて、正直、しんどかった。
それなのに、
今回私は曲中にほぼ見せ場が無くて、来場者の感想の紙や評判を聞く限り、私のことに触れてくれているものはほとんどなくて、私はそのことに、悔しさというか、虚しさというか、なんだよあんなに頑張ったのに、という気持ちを抱いている。
いちばん認めてほしい人は、私の演奏について一言も触れていなかった。
その人の言葉がいちばんほしかったのに。その人の言葉だけで元気になれるのに。
みんなそれぞれ大変なのは分かってるけど、でも、今回の演奏会に関しては、部員全体で見ても私は大変なほうだったはずだ。私はそれが報われなくて不満なんだろう。
私のなかにも承認欲求があるんだなと実感した。
会いたいなあ。ひとことお疲れさま、って言葉がもらえたらもうそれで全部報われた気になれるんだけどな。