勇気

初めて、ギターマンドリンの演奏会に行ってきた。

部活の同期の友達を誘った。決して仲が悪いわけじゃないけど、今まで同じ曲をやったことがなくあまり接点がなかったので、それほどゆっくり話したことのない友達で、でも仲良くなりたくて、かなり勇気を出して誘った。普段自分から誰かを誘うことはほとんどなくて、人を誘うというのはこんなにも緊張するものなのだと知った。

相手が同性でもこんなに緊張するのに、好きな相手をデートに誘える世の中の恋する人々の勇気たるや。本当に尊敬する。

幸いその子もぜひ！という感じで誘いを受けてくれて、一緒に昼ご飯を食べてから演奏会に行ってきた。話も割とはずんで、演奏会も楽しかった。いい一日だった。

初めて聞いたけど、ギターマンドリンの音結構好きだ。私が部活でやっているのも弦楽器だけど、音の高さも質も合奏にしたときの響き方も全然違う。コントラバスがあんなに渋くいい味を出す楽器なんだと初めて知った。

4日ほどまえに好きな先輩と久しぶりに会って話して、そのあと少しラインのやりとりをしたせいで、その後ずっと隙あらばそのことばかり考えている。どうにかいい方向に転ばないかと願ってしまう。backnumberの「HAPPY BIRTHDAY」の、「何かの手違いで好きになってくれないかな」という歌詞が、痛いほどわかる。

昨日、9月いっぱいでバイトをやめる旨を店長に伝えてきた。これもかなり勇気を要した。店長も奥さんも悪い人じゃないのは分かってるし、バイトの人たちも基本いい人で、人手不足のなか抜けるのは罪悪感に苛まれるけど、でも、ちょっと私はもうこれ以上このバイトを続けたくないと思った。1年続けたけど、やっぱり私はああいうスピードと要領の良さが問われるところで働けないと知った。情けないけれど、もう限界だ。

就活に不安しかない。自分が覚えが悪いこと、このバイトではっきり気づいてしまったから。

でも、先輩に頑張ってと言ってもらえた。何か聞きたいことあったら遠慮なく相談しておいでとも言ってくれた。そして、本当に困ったら、自分の会社の人事の人に紹介するから連絡しておいで、という切り札までくれた。

だから、たぶん私は頑張れると思う。頑張る。

そして、無事にちゃんと内定もらって、そのときには社会人として働いているであろう先輩に、「無事に就活終わりました」と連絡したい。それが許されるくらいの仲ではいたい。欲を言えばそれ以上の関係になっていたいけど、それは贅沢すぎるかな。