mokomokorabitsの日記

ハイヒールやフレアスカートが似合う女性を目指したい

穏やかさは心の強さ

今週のお題「お父さん」

 

ここ1週間実家に帰省していて、昨日、下宿に帰ってきた。

1キロ太って。(笑)

実家に帰ると何かと食べ物を与えられて、少し肥えて帰ってくる。親はとにかく食べさせたいらしいというのは他の下宿生の友達の間でも共通認識で、ありがたいけれど年頃の女としては複雑。でも、出されたものを全部食べるのが親孝行なんだろうと思って結局全部食べるのだけど。

 

父の日に、ポロシャツをプレゼントした。

言い方は悪いけど、親へのプレゼントを選ぶのは楽っちゃ楽だ。何をあげても、親の好みに合わないものだったとしても、娘がプレゼントをくれるという事実にとりあえず喜んでくれるから。喜んでくれるという確信があるから、安心してプレゼントできる。そう思える私はきっと幸せなんだろう。

 

父を一言で表すのは難しい。

確実にいえるのは、穏やかな人であるということだ。

めったに怒らないし、感情的になったりしない。父が怒っている場面なんて、21年生きてきて片手で数えるほどしか見たことない気がする。

母は父とは割と反対で、感情の起伏が激しく、短気な質の人で、私は母のせっかちで短気なところに疲れることがよくあるのだけど、でもたぶん、父はそんな母のことが大好きだ。

母のことをどう思っているかとか、なれそめとか、詳しく聞いたことはないけど、父が自分と似ていない性格の母のことを大切に思っているのは、小さいころから父と母を見て感じていた。それは実家を出て、たまに帰省するだけになったいまも変わらない。

 

母のほうが頭の回転が速く性格もはっきりしているので、家の空気やその他もろもろの主導権を握っているのはなんとなく母だけど、それは穏やかな父がいるという前提があって成り立っていると私は思っている。

 

父の穏やかさは、特に、人にものを教えるときによくわかる。

私も妹も、学校の勉強で分からない部分があったとき、父や母にたまに聞いたりしていたけど、母に教えてもらっていると途中から喧嘩みたいになる。説明してもわからない私や妹に対して母はいらいらし、分からない側の気持ちに立ってくれない母に私や妹はいらいらする。

車の運転でもそうだ。私は学生の一人暮らしなので車は持っておらず、実家に帰省したときにたまーに運転するのだが、慣れていないので助手席に母か父に乗ってもらう。だが、正直母を助手席に乗せて運転するのは憂鬱だ。少し危ない場面になると私より先に大声を出し興奮して、怒り口調になる。これは初心者ドライバーからするとかなりしんどい。自分も不安を抱えて運転しているのに、自分より慣れているひとが先に大きな声を出したり慌てたりすると余計にこっちもパニックになる。そういう気持ちがわからない母は、教えてもらっている側の私が言うのもなんだけど、本当に「教える」ことに向いていない。

その点、父が助手席にいると安心感がすごい。決して慌てず、声を荒げたりしない。私が危なっかしい運転をしても、冷静に「もうちょっと~~して」「うんうん、それでOK」などと声をかけてくれる。父が助手席にいてくれたらいい意味で余裕をもって運転できるし、運転が少し楽しい。化学や数学でわからない問題を教えてほしいと頼んだ時も、最初の説明で私が理解できなかったら、腹を立てずに違う説明の仕方がないか考えてくれた。

父のそういう、「わからない」「できない」相手にいらいらせず、順を追って冷静に説明したり教えたりできるところを尊敬している。私も将来運転に慣れたら、初心者ドライバーに安心感を与えられる存在となって助手席に座りたい。

いつだったか、大学の授業か何かで、「穏やかさは心の強さ」という言葉をきいたのが印象に残っている。

 

父は決してイケメンではなく、エリートでもなく、おそらく仕事もそんなにできるタイプではない。ここ数年でビール腹が育って体型も崩れてきて、髪も薄くなって、順調におっさん化している。いびきもうるさいし、電気のつけっぱなしは何回言ってもなおらない。

でも、私も妹も、思春期の女の子にありがちな「お父さん生理的に無理」という時期は通らず、わりとずっと父とは仲良しで普通に話す。それはやっぱり、「かっこいいお父さん」ではなくても「いいお父さん」であることを分かっているからだと思う。たまに父にいらっとすることもあるけど、話すことも嫌、なんて状態にはならない。

 

かっこよくはないしおっさん要素は満載だけど、私が大学まで通えているのは父のおかげだ。

いつもありがとう。

お父さんが寂しがるのわかってて、県外の大学に進学して家を出てごめんね。

寂しがってるのわかってて、就職しても実家には帰らないって言ってごめんね。

お父さんみたいに、わからない人に対して優しくわかりやすく説明できる大人になれるように心がけます。

孫の顔見せるからね!なんて自信もって宣言はできないけど、お父さんみたいな優しい人をおじいちゃんと呼べるような子供がいたらいいなって思うから、お父さんにとってのお母さんみたいな人に出会えるように、できるだけ頑張るね(笑)